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みなさま“も”ブラック企業にお勤めですか?

ブラック企業という言葉に聞き馴染みができてから久しい。2008年『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(黒井勇人/新潮社)というブラック企業を舞台にした書籍が出版され、翌2009年に映画化がされたことから、一気に注目されたように思う。

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 ブラック企業とは何か、その定義は広義に渡る。しかし、多くの人がイメージするのは、労働者を使い捨てのように酷使したり、過剰労働を強いるような職場ではないだろうか?

 今回読んでみた『ブラック企業、世にはばかる』(蟹沢孝夫/光文社)ではブラック企業を「ブラック職場」としてそれを3つのタイプに分類している。

 まずは、先に述べたような典型的なブラック企業である「肉食系ブラック職場」。次に自身のスキルを活せる環境がなく、またスキルアップの機会もない「草食系ブラック職場」。最後に一見ブラックには見えないが常に思考と決断を迫られる業務に従事し、プレッシャーで精神的に休むことができない「グレーカラー(隠れブラック)職場」である。それぞれが何故ブラック職場に至ってしまうのかの原因を追究し、対策として何をしなければならないのかを解説している。誰にでもブラック企業へ、足を踏み入れてしまう可能性があることを指摘し、今ブラック企業で犠牲になっている人を自分とは関係のないこととして無視することは危険であり、均等に起こりうるリスクを理解し、全体で取り組むべき課題であると警鐘を鳴らす。

 対策の柱は2つだ。ひとつはブラック企業を生む一番の黒幕は消費者であるということを認識することである。私もついやってしまいがちな安い品物やサービスを求めるという行動が企業にとって「コスト削減=人件費削減」に直結しやすく、結果労働者を苦しめる。なかなか実践は難しいが安さばかりを求めすぎる消費者にならないことが私達がするべき対策になる。もうひとつは企業の雇用制度についてだが、このことについては「新卒採用中心主義」や「解雇規制緩和」などの点から対策が練られているのでこれから就活をする大学生、もしくは転職を考えている方には現状把握の意味も含めて熟読すべき内容になっている。

 本書内ではブラック企業を経験した8人のエピソードも綴られている。当然皆その会社がブラック企業であると思って入社をしたわけではない。入ってみたらブラックだったと思い知らされるのだ。

 実は私自身も2度経験したことである。

 大学生3年の12月、新卒の就活が解禁となったその時から足並み揃えて就活を始めた私は、翌年4月には希望の企業から内定をもらい、私の就活は終わったかのように思われた。8月から契約社員として働くことになったのだが、「帰れない」「給料日に給料が振り込まれない」といったことが続く。不信感と疲労が蓄積した2ヵ月後、先輩社員に「私は3ヵ月給料もらってない」と聞いた時には真っ黒すぎる職場に血の気が引いた。「こんなはずじゃなかった!」と内定を辞退した後、再度就活が始まるのだった。

 教訓を活かし、労働時間や給与支払いなどの管理がきちんとなされている企業を慎重に選んだ末、内定をもらった企業への入社を決める。しかし、心躍らせながら4月に入社してみると、社長やそれを取り巻く男性社員からのセクハラとパワハラに悩まされ、入社後僅か10日で退職に追い込まれることとなった。

 私の忍耐力がなかったのではと思われるかもしれないが、同期入社の新卒の社員全員がその日までに辞めることに至ったといえばその壮絶ぶりはみなさんの想像を遥かに上回ることがおわかりいただけるだろう。本書では触れられていないが、こうしたセクハラ・パワハラや陰湿ないじめの常習化などの人間関係によるものも、立派なブラック企業の要素である。

 こうして“バツ2”になったのは私がたまたま運が悪かったというわけではなく、私の兄もまた某一流企業に就職したものの「肉食系ブラック職場」の餌食となり休む暇もない生活に疲弊しているのである。やはり会社は入ってみないとわからない、そのひとことに尽きる。

 最新版のOECDよる「より良い暮らし指標」の調査では、日本は「ワークライフバランス」の項目において対象36カ国中34位という、日本の労働の過酷さが現れる不名誉な結果も出ている。本書のタイトル通りブラック企業が世にはばかっていることは認めざるを得ない。

 「ブラック企業の見極め方」なんていう物差しはもはやないと言い切れる。しかし、唯一就活におけるアドバイスがあるとしたら「信頼できる縦の人脈を作ること」である。OB、OG訪問も形式的であまり意味はないが、信頼できる人から聞ける会社の情報というのは大きな見極めの判断材料になりうるのだ。

 繰り返しになるが、誰にでもブラック企業へ入る可能性があり、またどの企業でもブラック企業化してしまう可能性を秘めている。このことを踏まえて本書を読んでブラック企業の存在というものを決して他人事ではない深刻な問題として受け止めていただけると嬉しい。

文=カナコ
(ダ・ヴィンチ電子ナビより)
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