サッカー日本代表のブラジルW杯出場が懸かるアジア最終予選オーストラリア戦(6月4日、埼玉)が2週間後に迫ってきた。注目はもちろん、ケガから復活したCSKAモスクワMF本田圭佑(26)の活躍ぶりだ。そんな本田をテレビ各局が競って出演させるだろうと思いきや、局側はなぜか冷めた反応を見せている。実は、エースの強烈すぎる「こだわり」が二の足を踏ませていた。
今シーズンの本田は話題に事欠かない。足首の負傷からの復活をはじめ、ロシア1部リーグでチームが11年ぶりの優勝、熱望する欧州ビッグクラブへの移籍問題、今後へ向けても、日本代表として臨むW杯アジア最終予選とコンフェデレーションズカップ(6月、ブラジル)など盛りだくさんだ。
そこでテレビ各局からはオフの番組出演オファーが殺到…と見られたが、民放プロデューサーがこう打ち明ける。
「本田には番組に出てほしいけれど、まず無理だから企画すら出てこないよ。お金うんぬんより、本田本人の内容への『こだわり』が強すぎてクリアできない。共演したがるタレントもたくさんいるけど、バラエティー番組とかは厳しいしね」
本田は2010年南アフリカW杯で大活躍。その際にもテレビの出演オファーが殺到したが、すべて断った。それ以降、テレビ出演はほとんどない。最近ではNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演し注目を集めたくらい。
これは、本田の「こだわり」が原因のようだ。つまり、NHK「仕事の流儀」のような長期密着ドキュメントなど、自ら企画にOKを出した番組にしか出演しないというのだ。とはいえ、NHKドキュメントのような番組を作るためには、時間も費用もかかる。民放では極めて困難だ。
かといって安易にタレントを起用したり、短時間で済む内容の薄い企画では本田が納得しない。その折り合いが付かず、各局ともオファーすら出せず諦めモードに入っているのだ。
このため「もし本田が出演となれば、イチロー(39)と同等のギャラ(推定200万円)になるのではないか。でも、お金じゃなくて内容だから(局内でも本田を起用した企画の)話が出てこない」と同プロデューサーはため息をつく。
本田が所属するマネジメント事務所の関係者も「今のところ番組などに出る予定はないです。やはりアスリートなので、そういう部分でご縁があればということです。バラエティーなどは、今後も出ることはないでしょう」と話す。
同様に日本代表MF香川真司(24)は所属のマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)がオフのスケジュールも管理しており、テレビ出演が制限されると言われている(本紙既報)。ただ、香川本人は来るものは拒まずの姿勢だ。対照的に本田の場合は、強烈なこだわりでテレビ出演を“封印”。事情はまったく違うのだ。
本田はプレーだけではなく「オレ様節」「ビッグマウス」と呼ばれる言動も注目されてきたが、日々の取材ではなかなか本音を語り尽くすだけの時間はとれない。テレビ局側のこうした事情が本田の“真意”を謎に包んでいくことになりそうだ。
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